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医療小説「悪医」2017年10月5日

こんにちは。

今朝は、相当冷え込みましたね。

肺が悪いせいか、冷たい空気が肺に、刺すように感じられます。

前回のブログで本の感想を書くと記載したので

書くことにします。

 

本の題名は「悪医」

作者は医師の久坂部 羊氏

「悪医」と言うからには、相当なワルの医者が、

極悪非道な行為を犯すような内容かと思いきや

全然、違った。

小仲という末期がん患者と、小仲に余命と末期がんを告知した

医師、森川が織りなすドラマ仕立ての医療小説でした。

悪医

 

早期癌に罹患した小仲は生存率95%といわれ、安心していたのも束の間、後日の検診で癌が再発転移してしまい、主治医の森川に、余命3ヶ月で治療法がないと告知されるところから物語が始まる。

小仲は、再発後、抗がん剤治療をおこなったが、効果が見られず治療継続を断念させられる。

森川に見限られたと思い病院を後にした小仲は、さらに森川に対し逆恨みをし

病気を治して、森川の無能さを証明しょうと

ネットや週刊誌、新聞の広告で、新しい治療法や免疫療法を見つけ、治療法を試みるが副作用ばかり多く病状は悪化、癌は予想を

超え進行してゆき、ホスピスで最後を迎える事になる。

まあ、大筋はこんなストーリーです。

また、作者が医師ということもあり、医療現場でのシーンでは、

森川医師と同僚医師との会話で

「免疫療法や代替医療など効果かない」という場面や

製薬会社から接待される場面は実にリアルに描かれていました。

 

死を目の前にした人間と、死を間近でみているが、仕事として治療している立場の医師では、

患者の気持ちを理解しろといっても無理がある。

医師側の末期がん患者に対する考え方は、辛い治療などをせず、残された時間を有意義に過ごして欲しいと思っている。

しかし、患者側は、突然の宣告に自分の運命を受け入れられない、

受け入れたくない気持ちが、生への執着となって、また一縷の望みをかけ治療を催促する。

 

医師と患者の病気や治療に対する考え方や気持ちの齟齬

が、この本のテーマでありお互いに歩み寄りできない壁であり

永遠に解決できない問題を提議しているのではないでしょうか。

今や日本における死亡原因の1位である癌は、2人1人罹患すると

言われており、性別年齢問わず、誰もが病魔に襲われてもおかしくありません。

実際に罹患した場合、医師への依存度や信頼感は絶対であると思う。

 

そんな絶対的な存在の医師に治療法がないから、あきらめろと言われれば

誰しもが、狼狽するのではないでしょうか。

そこで、罹患時の心構えと予備知識の指南書として、この本をおススメします。

また、医療関係従事者にも是非、読んで頂きたい1冊です。